横隔膜の動きをコントールする(2)

前回「横隔膜の動きをコントロールする(1)」では横隔膜の拮抗筋である腹横筋について解説し、どうしたら腹横筋をきちんと働かせることができるかについて解説しました。横隔膜を持ち上げたままお腹を引っ込めて胸式呼吸を繰り返すと腹横筋が働くようになり、だんだんとをお腹を横から絞れるようになってウエストが細くなってきます。

このように腹横筋が働くようになってきたら今度は横隔膜を上下にしっかりと動かせるようにしていきましょう。横隔膜を上下に動かす呼吸が“腹式呼吸”なのです。

 

一般に“腹式呼吸”は、お腹を膨らませて息を吸い、お腹を絞って息を吐いてきます。つまり、横隔膜を下げて息を吸い、腹横筋を絞って息を吐きます。ところがこれを行おうとするとどうしても腹直筋に力を入れて行ってしまいがちです。特に横隔膜を下げて息を吸おうとするときに腹直筋に力が入ってしまうと、力を入れたまま息を吐いてしまい、腹横筋がうまく働かずに横隔膜を上げることができなくなってしまいます。

このように力が抜けなくなってしまった場合には、腹式呼吸ではなく、その反対の動きで行う“逆腹式呼吸”を行ってみます。“逆腹式呼吸”はお腹を絞って息を吸い、お腹を膨らませて息を吐きます。お腹を引っ込めて息を吸うことになるので腹横筋しっかりと収縮させて吸うことができます。お腹を引っ込めたまま行う“胸式呼吸”では吐くときに息を軽く細く吐きましたが、“逆腹式呼吸”では強めに息を吐きます。すると、横隔膜が自然と下がってお腹が膨らんでくるようになります。このとき、腹直筋に力がはいってしまいがちですが、これを繰り返すと、腹直筋に力を入れるのではなく、横隔膜を下げる力の入れ方がわかってきます。つまり、横隔膜に力を入れる感覚は腹直筋に力を入れる感覚とは違うということがはっきりと認識できるようになってくるのです。すると、腹直筋には力を入れずに横隔膜だけ下げることができるようになってくるのです。

このように腹直筋に力を入れずに逆腹式呼吸ができるようになったら、再び腹式呼吸を行ってみます。すると、腹式呼吸でも腹直筋に力を入れずに行えるようになり、横隔膜をうまく上下に動かすことができるようになってきます。

 

さて、このようにして横隔膜をコントロールできるようになったら最後にもうひとつ、横隔膜を下げたまま呼吸をしてみます。これは横隔膜を上げたままの行う“胸式呼吸”の逆なので、いわば“逆胸式呼吸”とでも呼んでおきます。この呼吸も最初は腹直筋に力を入れて行ってしまいがちですが、わかってくるとさほどお腹に力を入れずに行えるようなってきます。

 

このように腹式呼吸、逆腹式呼吸、胸式呼吸、逆胸式呼吸の4つの呼吸法を使いこなせると横隔膜を自分の意志でどこに位置に持ってきても呼吸することが可能になり、横隔膜を自在にコントロールすることができるのです。