Archive for 7月 12th, 2011

Author: admin
• 火曜日, 7月 12th, 2011

先日(6月半ば)、久々に新潟に行き、高校の男子チームを指導してきました。


この高校の顧問は、以前に新潟商業高校の男子チームをインターハイで優勝に導いた佐藤先生で、私が長年お付き合いさせてもらっています。


いつものように股関節周辺のインナー・マッスルについて解説していろいろとエクササイズを行っている中、どうしてもうまくできない選手がいたため、前に引っ張り出していろいろな動きを行わせていました。その中のひとつとして股関節の内旋を行っていたのですが、どうもうまく内側にねじれないのです。

足を伸ばして床の上に座り、後ろに手を着いた状態で股関節を外側から内側に向けてねじります。このとき、大腿骨の大転子(お尻の横にある出っ張り)を触ってみると、内側にねじるときに大転子が大きく上に動いて太ももが床から浮いてしまう人が多いのです。人によって動く程度に違いがあるものの、私が指導している選手の90%以上の人が(私もそうなのですが)、このように動いてしまいます(これについては『月刊バスケットボール』の連載「未来トレーニング塾31−サイド・ステップ(1)」でも紹介しているので、動きなどがわからない場合にはこちらをご参照ください)。


ところが、佐藤先生の大転子を触って股関節を内旋してもらうと大転子がカラダの中に消えてなくなってしまうのです。佐藤先生にうまくねじれない選手の大転子を触ってもらうと、

「えっ! どうしてこんなに動くんだ? 私はそんな感じになったことがないぞ。おかしいんじゃないの?」

というのです。そこで、私が

「先生のように動く人の方がまれなんです。ほぼ9割以上の選手がこんなふうにしか動かないですよ」

と答えました。


実はこの先生は,身長が182㎝程度であったにも関わらず、バスケットボールの現役選手時代には、軽々と両手でバックダンクを決めていたほどジャンプ力がありました。私は大学1年生のときに、4年生であった佐藤先生が、210㎝の選手にセンタージャンプで勝ったのを見てビックリしたのを覚えています。いろいろとお話を聞いてみると、大学時代の走り高跳びの授業では2mを跳び、三段跳びでは15mを跳んでいたとのことでした。また、高校時代には50mを5秒6か7で走っていたというのです。

ちなみにこの他に股関節内旋で大転子がなくなるのを見たことがあるのは、プロ野球西武ライオンズの中島選手です。彼は、入団したころから知り合いに紹介されて私のところに顔を出していたのですが、やはり高校時代50mを5秒7で走っていたといっていました。


股関節を内旋したとき大転子が大きく動いてしまうは、股関節の外旋筋群が硬く伸びなくなってしまい、内旋筋である小臀筋などがうまく働かなくなってしまっているからだと考えられます。おそらく大腿骨頭がきちんと股関節の関節窩に固定されずにずれてしまっているのです。そのために、股関節周辺の筋群がきちんと大きな力を出すことができず、太ももやふくらはぎといった末端の筋肉が働いてしまうのです。

股関節の内旋がうまくできているこのふたりの選手は、太ももやふくらはぎといった末端ではなく、まさにお尻で動いているのです。

佐藤先生いわく

「太ももの前なんかあまり使った感覚がないよ。本当にお尻からハムストリングスにかけての裏側だけだよ。」


どうしたら大転子がなくなるように内旋できるのか? 今も思考錯誤が続いています。